債券業務

講義

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現役証券マンのyuiです。

YouTubeで外務員の講義を出しています。

動画はこちらをチェック ☞ YouTube

今回は株式業務に続き、債券業務になります。

配点は40点です。

学習のポイント
  • 説明しているところは満点を狙う
  • 利回り計算は必ず出題されるので、絶対に落とさない
  • 頻出分野を絞って学習する

この記事はこんな人におすすめ

  • 債券業務の計算問題が覚えられない
  • 債券業務の大事なところがわからない
  • 利回り計算がよくわからない

証券外務員 第3回債券業務

証券外務員 債券業務 〇×

債券業務 予想問題

こちらは、一種二種共通分野になります。

証券外務員の学習の順番はこちらになります。

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今回は債券をやります。

利回り計算は絶対に出題されるので得点源にしてください

債券とは

債券とは

国・地方公共団体、企業、国などがお金を借りるために発行する有価証券のことです。

国債は聞いたことある人も多いのではないでしょうか。

今回も外務員試験に合格するための債券のポイントをお伝えします。

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前回と同じく頻出の赤字のところを徹底的におさえよう!

国債
長期国債10年
超長期国債20年/30年/40年
中期国債2年/5年
個人向け国債3年/5年→固定金利 10年→変動金利
利払い年に2回 額面1万円から購入可能

地方債
全国型市場公募地方債一部の都道府県とすべての政令指定都市
銀行等引受地方債市・区も含む

発行根拠法
建設国債(4条国債)財政法に基づく
赤字国債(特例国債)経常経費の歳入不足
借換国債国債の返還資金の確保

外債
円建外債(サムライ債)日本国にて発行
ユーロ円債(ショーグン債)日本国にて発行

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暗記の分野

発行根拠法は特に10点問題でも頻出

債券売買手法

債券売買手法
入替売買同時に売買
現先取引あらかじめ反対売買すると決める
取引相手は上場会社など経済的に信用のあるもの ×個人
範囲 〇外貨建債券 ×新株予約権付社債
ベーシス取引現物価格ー先物価格
ラダー型ポートフォリオ均等に投資
ダンベル型ポートフォリオ短期長期だけ

シンジゲート
事業債の引受シンジゲート証券会社のみで構成
社債管理者銀行等 証券会社は不可

転換社債

株式に転換できる 分離して譲渡は不可

発行価格☞単価より高い 利率☞普通より低い

変動要因(意味を覚えずこの矢印だけ覚える)

公式

問題

問.パリティ価格と乖離率を求めよ

転換価格990円 転換社債の時価100円 株式の時価950円

答.パリティ価格=96円 乖離率=4.17%

$$パリティ価格=\frac{950}{990}*100=95.9≒96$$

$$乖離率=\frac{100-96}{96}*100=4.17$$

利回り計算

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これが解けなきゃ合格は厳しい

でも慣れちゃえば絶対に点数は取れる

公式

こちらを最終的に覚える必要はありますが、長いのでわかりやすくすると

このようになります。

最初はこちらを覚えてあとから償還価格などの単語を覚えるほうが効率がいいと思います。

解き方

公式を見ながら問題を何度も解いてみる

勉強のポイントはまずは、公式を見ながら問題を解く

最初から暗記をしようとするのではなく、どこにどこが入るのか

?などぼんやりでいいので解いてみることがおすすめです

覚え方

①いつからいるまで保有していたかで名前が変わる

②最後まで保有している場合☞100円で売却

まとめるとこのようになります。

応募者利回り 最初から最後(100円)まで保有していた場合

所有期間利回り 途中から途中(100円ではない)まで保有していた場合

最終利回り 途中から最後(100円)まで保有していた場合

の3つに分けられます。

後は公式の沿って数字を当てはめていくことになります。

例題

では実際に問題を解いてみましょう。

計算の順番も説明していきます。

例題①

例題①.利率1.4%、償還期間10年、発行価格101円の国債の応募者利回りはいくらか。小数点第三位以下を切り捨てる。

問題から応募者利回りとわかります。

応募者利回りは最初から最後(100円)まで保有していた場合になります。

公式に当てはめると

$$応募者利回り=\frac{利率+\frac{売却価格-購入価格}{所有期間}}{購入価格}*100$$

$$応募者利回り=\frac{1.4+\frac{100-101}{10}}{101}*100$$

になります。

注意すべきポイントは、最後まで保有しているので、売却価格は100円ということ。

計算する順番は

①100-101=-1

②-1÷10=-0.1

③1.4+-0.1=1.3

④1.3÷101=0.01287

⑤0.0128*100=1.28

答.1.28%

例題②

例題②

問.利率3%、10年満期の国債を92円で購入したが5年後に101.5円になり売却した。所有期間利回りをいくらか。小数点第三位以下を切り捨てる。

問題から所有期間利回りとわかります。

所有期間利回りは途中から途中まで(100円ではない)保有していた場合になります。

公式に当てはめると

$$所有期間利回り=\frac{利率+\frac{売却価格-購入価格}{所有期間}}{購入価格}*100$$

$$所有期間利回り=\frac{3+\frac{101.5-92}{5}}{92}*100$$

になります。

注意すべきポイントは、途中で売却しているので、期間は5年ということになります。ついつい10年とやらないように注意してください。

計算する順番は

①101.5-92=9.5

②9.5÷5=1.9

③3+1.9=4.9

④4.9÷92=0.0532

⑤0.0532*100=5.32

答.5.32%

計算の解き方はこちらの動画でも解説しています。

利回り計算が絶対得意になる【覚え方・計算の仕方なども解説】

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とにかく解いて解いて解きまくること

絶対に点数は落とさない

問題

問.利率3%、償還期間7年、発行価格97.5円の国債の応募者利回りはいくらか。小数点第三位以下を切り捨てる。

答.3.44%

$$応募者利回り=\frac{3+\frac{100-97.5}{7}}{97.5}*100=3.44$$

問.利率2%、10年満期の国債を98円で購入したが3年後に101円になり売却した。所有期間利回りをいくらか。小数点第三位以下を切り捨てる。

答.3.06

$$所有期間利回り=\frac{2+\frac{101-98}{3}}{98}*100=3.06$$

問.利率1.3%、残存期間4年、購入価格99円の国債の最終利回りはいくらか。小数点第三位以下を切り捨てる。

答.1.56

$$最終利回り=\frac{1.3+\frac{100-99}{4}}{99}*100=1.56$$

問.発行価額102円、利率1.3%、償還期間5年の国債の利回りはいくらか。小数点第三位以下を切り捨てる。

答.1.27

$$直接利回り=\frac{1.3}{102}*100=1.27$$

受渡代金計算

公式

問題

問.額面100万の国債を単価106円で購入したときの受渡代金を求めよ。

経過利子は1,500円、委託手数料は100円につき20銭、消費税は10%で計算

答.1,063,700円

$$委託手数料=100万*\frac{0.2}{100}*1.1=2,200$$

$$買い公式=100万*\frac{106}{100}+1,500+2,200=1,063,700$$

問.額面100万の国債を単価103円で売却したときの受渡代金を求めよ。

経過利子は1,200円、委託手数料は100円につき30銭、消費税は考慮しない

答.1,028,200円

$$委託手数料=100万*\frac{0.3}{100}=3,000$$

$$売り公式=100万*\frac{103}{100}+1,200ー3,000=1,028,200$$

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買いと売りに注意

買いは全部+ 売りは手数料をー

経過利子

利払日の翌日を注意

誰から誰にも渡されるかも重要

公式

問題

問.利率3%で3月20日に利払い日のある国債を3月29日受渡で額面100万で売却した。売買額面総額の経過利子を求めよ。

答.739円 売却なので利子をもらう側

3月20日の翌日=3月21日-3月29日=9日 ×10日

$$経過利子(A)=3*\frac{9}{365}=0.0739$$

$$売買額面総額の経過利子=0.0739*\frac{100万}{100}=739$$

練習問題

債券の全範囲の復習10問になります。

問題をたくさん解いてなれましょう。

とにかく問題をたくさん解いて慣れることが重要になります。

問題

問1.国の一般会計予算のうち、経常経費の歳入不足を補てんするために発行される国債を特例国債という。

答.〇 特例国債=経常経費の歳入不足

問2.特別会計に関する法律に基づき、国債の償還財源を調達するために発行される国債を建設国債という。

答.× 借換国債=国債の償還財源を調達

問3.ユーロ円債とは、日本国内で発行される円建ての債券である

答.× ユーロ円債(ショーグン債)=日本国

円建外債(サムライ債)=日本国

問4.債券の現先取引とは、売買に関し同種・同量の債券などを、一定の期間後に、一定価格で反対売買することをあらかじめ取り決めて行う取引である。

答.〇あらかじめ

入替売買=同時に

問5.転換社債型新株予約権付社債の価格変動要因に関する組み合わせとして正しいものを選べ。

金利クレジットスプレッド株価ボラティリティ
1.価格上昇低下縮小上昇下落
2.価格上昇上昇拡大下落上昇
3.価格上昇低下縮小上昇上昇
4.価格下落上昇縮小上昇上昇
5.価格下落低下拡大下落下落
答.×3

問6.次の転換社債型新株予約券付社債の乖離率を求めよ。少数点第3位以下は切り捨て。

転換価格 5,200円 転換社債型新株予約券付社債の時価 101.5円 転換の対象となる株式の時価 4,550円

答.乖離率16%

$$パリティ価格=\frac{4,550}{5,200}*100=87.5$$

$$乖離率=\frac{101.5-87.5}{87.5}*100=16$$

問7.利率年1.0%、残存期間5年、購入価格102円の利付債券の最終利回りを求めよ。少数点第3位以下は切り捨て。

答.0.588%

$$最終利回り=\frac{利率+\frac{償還価格-購入価格}{残存期間}}{購入価格}*100=1.56$$

$$最終利回り=\frac{1+\frac{100-102}{5}}{102}*100=0.588$$

問8.利率年3.0%、10年満期の利付国債を99円で買い付けたところ3年後に105円に値上がりしたので売却した。所有期間利回りを求めよ。小数点第3位以下は切り捨て

答.5.050%

$$所有期間利回り=\frac{利率+\frac{売却価格-購入価格}{所有期間}}{購入価格}*100$$

$$所有期間利回り=\frac{3+\frac{105-99}{3}}{99}*100=5.050%$$

問9.利率年1.8%、残存期間3年、購入価格101円の利付債券の直接利回りを求めよ。小数点第3位以下は切り捨て

答.1.782%

$$直接利回り=\frac {利率}{価格}$$

$$直接利回り=\frac{1.8}{101}*100=1.782$$

問10.額面100万円の長期利付国債を単価101円で購入した時の受渡代金を求めよ。

経過利子は2,400円、委託手数料は額面100円につき30銭、消費税は考慮しない

答.1,015,400円

$$委託手数料=100万*\frac{0.3}{100}=3,000$$

$$公式=100万*\frac{101}{100}+2,400+3,000=1,015,400$$

まとめ

債券はとにかく利回り計算は満点が取れるようにしてください。

こちらの分野は本当に配点が高いので、満点を狙ってください

次回は投資信託になります。

こちらもめちゃくちゃ大事になりますので、是非参考にしてください。

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コメント

  1. ふぃおちゃん より:

    練習問題問6の転換社債型新株予約権付社債の乖離率の問題の答えって16%じゃないですか?間違ってたらすみません

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