【CFP】6つの係数の覚え方&解き方|頻出パターンと流れを完全解説

CFP関連

CFPでは係数の問題は1~2問必ず出題されます。理想は1問を2~3分で解けることです。問題として問われていることは過去問から変わらず難しくはないので、時間があったらぜひとも得点源にしていきたいところです。

係数とは

係数を使うことで以下のものを求めることが出来ます。

係数で求められるもの
  • 毎月5万円積み立てたら10年後いくらもらえる?
  • 20年後毎月100万円取り崩すのにいくら今準備する必要がある?
yui
yui

問われていることは3級から変わらないよ

係数について

係数を解くうえで、どの係数を使うかを覚える必要があります。

終価係数現在の金額を複利運用した場合、一定期間後の金額を求める
現価係数一定期間後に一定金額に達するために必要な元本を求める
年金終価係数毎年一定金額を積み立てた場合、一定期間後の元利合計を求める
減債基金係数一定期間後に一定金額を用意するための毎年の積立額を求める
資本回収係数現在の一定金額を一定期間取り崩した場合の受取額を求める
年金原価係数将来の一定期間にわたり一定額を受け取るために元本を求める
https://finance-yui.com/4605/
yui
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ぜひ忘れてしまった方は確認してね

CFP係数解き方のコツ

最初は時間をかけて丁寧に

係数は計算を5~7回ほどするため、時間がかかります。聞かれていることは難しくないのですが、この問われ方をしたらこの係数を使うというのをなるべく反射的に答えられるようにしておきましょう。最初は図を描いたり、丁寧に解いておくことがポイントです。

<条件>だけ読めばいい

係数の場合、かなり時間がかかるため、条件を読むだけで問題は解けます。設問を読んでいると時間がかかるため、飛ばしても問題はありません。少しでも時間を無駄にしないよう、日ごろから意識しておくことが大切です。

時間がない場合はとりあえず飛ばす

係数の場合、時間がかなりかかるため、飛ばしておくというのもポイントです。その後見直しをして時間があったら是非とも戻って解けるようにしておくといいと思います。

問題

それでは実際に問題を解いていきましょう。

2025① 問題7

安藤さんは2030年3月末に定年を迎え、退職一時金を受け取る。定年後の5年間は、雇用形態は変わるものの引き続き就労して、2035年3月末にリタイアする予定である。安藤さんはリタイア後の生活資金を準備するため、2026年4月1日から資金運用を開始する。リタイア後の2035年4月1日以降は、退職一時金と蓄えた資金を複利運用しながら取り崩して、生活費および住宅のリフォーム費用に充てたいと考えている。以下の<条件>に基づく場合、2035年4月1日から2045年3月末までの10年間、毎年3月末に取り崩すことができる一定金額(最大額)として、正しいものはどれか。なお、運用益についての税金等は考慮しないものとする。また、計算に当たっては、以下の係数表を乗算で使用し、計算過程で端数が生じた場合は円未満を四捨五入し、解答に当たっては万円未満を切り捨てること。

[リタイア前]
・ 自助努力で準備した老後のための資金450万円(2026年3月末時点)を2026年4月1日から2035年3月末までの9年間、年利2.0%で複利運用する。
・ 2030年3月末に受け取る退職一時金1,900万円(手取り額)を2030年4月1日から2035年3月末までの5年間、年利2.0%で複利運用する。
・ 2026年4月1日から2030年3月末までの4年間、毎年3月末に80万円を積み立てながら年利1.5%で複利運用し、積み立てた金額を2030年4月1日から2035年3月末までの5年間は年利1.5%で複利運用する。
・ 2030年4月1日から2035年3月末までの5年間、毎年3月末に60万円を積み立てながら年利1.5%で複利運用する。
[リタイア後]
次のA、BおよびCの運用と取崩しを行う。
A:2035年4月1日からの5年間、蓄えた資金を年利1.0%で複利運用し、2040年3月末にリフォーム資金として500万円を取り崩す。
B:上記のAとは別に、2035年4月1日から2045年3月末までの10年間、蓄えた資金を年利1.0%で複利運用しながら、毎年3月末に一定金額ずつ取り崩す。
C:上記のAおよびBの運用と取崩しを行った後、2045年4月1日から2065年3月末までの20年間、蓄えた資金の残額を年利1.0%で複利運用しながら、毎年3月末に100万円ずつ取り崩す。

1.107万円
2.114万円
3.123万円
4.125万円

答.4.125万円

[リタイア前]

①450万円×1.195(終価.9年.2%)=537万7,500円

②1,900万円×1.104(終価.5年.2%)=2,097万6,000円

③80万円×4.091(年金終価.5年.1.5%)×1.077(終価.9年.2%)=412万1,600円

④60万円×5.152(年金終価.5年.1.5%)=309万12万円

①+②+③+④=3,296万9,506円 →a

[リタイア後]

④500万円×0.951(現価.5年.1%)=475万5,000円

⑤100万円×18.046(年金現価.20年.1%)×0905(現価.10年.1%)=1,633万1630円

④+⑤=2,108万6,600円 →b

[毎年3月末に取り崩すことができる一定金額を求める]

a-b 3,296万9,506円-2,108万6,600円=1,188万2,880円

1,188万2,880円×0.106(資本回収.10年.1%)=125万9,585円

円未満切り捨てのため125万円

2024② 問題8

大場さんは2029年3月末に定年を迎え、退職一時金を受け取る。定年後の5年間は、雇用形態は変わるものの引き続き就労して、2034年3月末にリタイアする予定である。大場さんはリタイア後の生活資金を準備するため、2025年4月1日から資金運用を開始する。リタイア後の2034年4月1日以降は、退職一時金と蓄えた資金を、複利運用しながら取り崩して生活費および住宅のリフォーム費用に充てたいと考えている。以下の<条件>に基づく場合、2025年4月1日から2029年3月末までの4年間、毎年3月末に積み立てるべき一定金額(最少額)として、正しいものはどれか。なお、運用益についての税金等は考慮しないものとする。また、計算に当たっては、次の係数表を乗算で使用し、計算過程で端数が生じた場合は円未満を四捨五入し、解答に当たっては万円未満を切り上げること。

[リタイア前]
・ 自助努力で準備した老後のための資金500万円(2025年3月末時点)を、2025年4月1日から2034年3月末までの9年間、年利2.0%で複利運用する。
・ 2029年3月末に受け取る退職一時金1,600万円(手取り額)を、2029年4月1日から2034年3月末までの5年間、年利2.0%で複利運用する。
・ 2025年4月1日から2029年3月末までの4年間、毎年3月末に一定金額を積み立てながら、年利1.5%で複利運用し、積み立てた金額を2029年4月1日から2034年3月末までの5年間は年利1.5%で複利運用する。
・ 2029年4月1日から2034年3月末までの5年間、毎年3月末に80万円を積み立てながら、年利1.5%で複利運用する。
[リタイア後]
・ 2034年4月1日から2044年3月末までの10年間、蓄えた資金を年利1.0%で複利運用しながら、毎年3月末に120万円ずつ取り崩す。
・ 2034年4月1日から2044年3月末までの10年間、蓄えた資金を年利1.0%で複利運用し、2044年4月1日から2064年3月末までの20年間は、その資金を年利1.0%で複利運用しながら、毎年3月末に90万円ずつ取り崩す。
・ 2034年4月1日からの5年間、蓄えた資金を年利1.0%で複利運用し、2039年3月末にリフォーム資金として600万円を取り崩す。

1.99万円
2.97万円
3.91万円
4.73万円

答.3.91万円

[リタイア前]

①500万円×1.104(終価.9年.2%)=597万5,000円

②1,600×1.104(終価.5年.2%)=1,766万4,000円

③80万円×3.045(年金終価.5年.1.5%)=412万1,600円

①+②+③=2,776万600円 →a

[リタイア後]

④120万円×9.471(年金現価.10年.1%)=1,136万5,200円

⑤75万円×18.046(年金現価.20年.1%)×0905(現価.10年.1%)=1,469万8,470円

⑥600万×0.951(現価.5年1%)=570.6万円

④+⑤+⑥=3,176万9,700円 →b

[毎年3月末に積み立てるべき一定金額を求める]

b-a 3,176万9,700円-2,776万600円=400万9,067円

400万9,067円×0.244(減債基金.4年.1.5%)×0.928(現価.5年.1.5%)=90万7,781円

繰上のため91万円

2024① 問題8

松尾さんは2028年3月末に定年を迎え、退職一時金を受け取る。定年後の5年間は、雇用形態は変わるものの引き続き就労して、2033年3月末にリタイアする予定である。松尾さんはリタイア後の生活資金を準備するため、2025年4月1日から資金運用を開始する。リタイア後の2033年4月1日以降は、退職一時金と蓄えた資金を、複利運用しながら取り崩して生活費および住宅のリフォーム費用に充てたいと考えている。以下の<条件>に基づく場合、2028年4月1日から2033年3月末までの5年間、毎年3月末に積み立てるべき一定金額(最少額)として、正しいものはどれか。なお、運用益についての税金等は考慮しないものとする。また、計算に当たっては、次の係数表を乗算で使用し、計算過程で端数が生じた場合は円未満を四捨五入し、解答に当たっては万円未満を切り上げること。

[リタイア前]
・ 自助努力で準備した老後のための資金400万円(2025年3月末時点)を、2025年4月1日から2033年3月末までの8年間、年利1.5%で複利運用する。
・ 2028年3月末に受け取る退職一時金1,400万円(手取り額)を、2028年4月1日から2033年3月末までの5年間、年利1.5%で複利運用する。
・ 2025年4月1日から2028年3月末までの3年間、毎年3月末に80万円を積み立てながら、年利1.5%で複利運用し、積み立てた金額を2028年4月1日から2033年3月末までの5年間は年利1.5%で複利運用する。
・ 2028年4月1日から2033年3月末までの5年間、毎年3月末に一定金額を積み立てながら、年利1.5%で複利運用する。
[リタイア後]
・ 2033年4月1日から2043年3月末までの10年間、蓄えた資金を年利1.5%で複利運用しながら、毎年3月末に100万円ずつ取り崩す。
・ 2043年4月1日から2063年3月末までの20年間、蓄えた資金を年利1.0%で複利運用しながら、毎年3月末に75万円ずつ取り崩す。
・ 2033年4月1日からの5年間、蓄えた資金を年利1.5%で複利運用し、2038年3月末にリフォーム資金として500万円を取り崩す。

1.65万円
2.69万円
3.70万円
4.72万円

答.1.65万円

[リタイア前]

①400万円×1.126(終価.8年.1.5%)=450万4円

②1,400×1.077(終価.5年.1.5%)=1,507万8円

③80万円×3.045(年金終価.3年.1.5%)×1.077(終価.5年.1.5%)=262万3572円

①+②+③=2,220万5,600円 →a

[リタイア後]

④100万円×9.222(年金現価.10年.1.5%)=922万2000円

⑤75万円×18.046(年金現価..20年.1%)×0.862(現価.10年.1.5%)=1,166万6739円

⑥500万×0.928(現価.5年1.5%)=464万円

④+⑤+⑥=2,552万8,739円 →b

[毎年3月末に積み立てるべき一定金額を求める]

b-a 2,552万8739円-2,220万5,600円=332万3,167円

332万3,167円×0.194(減債基金.5年.1.5%)=64万4694円

繰上のため65万円

まとめ

係数の問題はとにかく過去問を解いて早く解けるようになるのがコツです。難しい問題は出題されないので、ぜひ点数を取れるようにしてみてくださいね

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