証券会社と宅建について


証券会社で働くのに宅建って必要なの?

よくYouTubeやXでもこの質問はいただくから、みんな気になるみたいだね。
個人的には宅建の勉強はオススメ。
私も実際に試験には合格しているよ(※登録はしていない)

宅建試験とは
試験概要
| 日時 | 10月第3日曜日 |
| 出題形式 | 四肢択一式 |
| 試験形式 | マークシート |
| 試験時間 | 120分 |
| 問題数 | 50問 ※登録講習修了者は5問免除あり |
| 合格点 | 相対評価なので変動あり |
| 受験資格 | なし 誰でも可能 |
| 受験料 | 8,200円(2025年現在) |
配点
| 科目 | 出題数 | 問題番号 |
| 権利関係 | 14問 | 問1~問14 |
| 法令上の制限 | 8問 | 問15~問22 |
| 税・その他 | 3問 | 問23~問25 |
| 宅建業法 | 20問 | 問26~問45 |
| 5問免除 | 5問 | 問46~問50 |
合格率/合格点
| 年度 | 合格率 | 合格点 | 受験者数 | 合格者数 |
| 令和5年 | 17.2% | 36点 | 23万3,276人 | 4万25人 |
| 令和4年 | 17.0% | 36点 | 22万6,048人 | 3万8,525人 |
| 令和3年12月 | 15.6% | 34点 | 2万4,965人 | 3,892人 |
| 令和3年10月 | 17.9% | 34点 | 20万9,749人 | 3万7,579人 |
| 令和2年12月 | 13.1% | 36点 | 3万5,261人 | 4,610人 |
宅建を取得するメリット


それじゃあ実際に私が感じた、宅建を取得するメリットについてお話するよ
顧客は経営者などの富裕層
証券会社のお客様には、富裕層や経営者の方が多く、不動産などの資産を多く保有しているケースがほとんどです。そのため、宅建の知識があると、雑談や商談の中で話が弾みやすく、信頼を得やすくなることがあります。
私自身、不動産オーナーのお客様に営業する機会が多くありましたが、知識ゼロの状態で訪問するのと、多少なりとも不動産の知識を持っている状態で臨むのとでは、心理的なハードルがまったく違いました。
専門的な話になると、知識がなければ「話にならない」と思われてしまう場面もあります。もちろん、宅建を持っていなくても営業はできますが、お客様の困りごとやニーズを的確に理解するためにも、不動産知識はあって損はないと思います。
そして、その知識の入り口として宅建士という資格は、“信頼される営業”になるための強力な武器になるなと実感しました。
FP試験と相性がいい
証券会社で働いている方の多くは、すでにFP2級を取得していると思います。FPでは6分野を学びますが、その中には不動産も含まれています。
ただ、個人的にはFP2級レベルの不動産知識だけでは、実務や富裕層のお客様との会話においてやや物足りなさを感じる場面もありました。特に不動産オーナーの方からの信頼を得るには、もう一歩踏み込んだ知識が欲しいところです。
その点、宅建はFPで学んだ不動産分野の知識をベースに、より実務寄りで、かつ専門的な内容を学べるため、効率よくレベルアップできる資格です。完全にゼロから学ぶわけではないので、FPの知識がある人にとっては比較的取り組みやすいというのもメリットです。
また、宅建を取ることで、ライフプランや金融資産だけでなく「不動産」の観点からもお客様に提案ができるようになり、より総合的な資産アドバイスが可能になります。
宅建はコスパが良い
個人的に、宅建は非常にコスパの良い資格だと思います。
知名度が高く資格事体でとっても人気があります。実際に、宅建に合格したという話をするといい印象を持たれることが多いです。また、独学でも半年以内の勉強で合格可能という点も大きな魅力です。受験料も8,200円と比較的安く、他の国家資格と比べてもコストを抑えられます。さらに、参考書やYouTubeの講義動画などの学習コンテンツが非常に豊富で、自分に合ったスタイルで効率よく学べる環境が整っています。
そして仮に、将来的に金融業界以外への転職を考える場合でも、不動産業界や建築・住宅関連など選択肢の幅が広がるという意味でも、宅建はかなりコスパの良い資格と言えます。
宅建を取得するデメリット

実務で宅建士として働けるわけではない
宅建士の主な実務は「重要事項説明」や「契約書への記名・押印」など、不動産取引に関する専門的な手続きです。これらの業務は、不動産会社に勤務していて、かつ宅建士として正式に登録していることが条件になります。
私のように証券会社で働いていると、宅建士の「独占業務」に携わる機会は基本的にありません。そのため、「宅建士=何か特別な仕事ができるようになる」と考えると、少しズレがあるかもしれません。
あくまで宅建は知識のための資格であり、宅建士としての肩書きがあっても、不動産実務に携わらない限り、その資格を業務で直接使うことはほぼありませんです。
ただし、不動産オーナーのお客様との会話や、資産提案時に話題が広がることも多いため、知識としては非常に役立ちます。
登録講習費用などがかかる
宅建試験に合格しただけでは「宅地建物取引士」を名乗ることはできません。正式に宅建士として登録するためには、「登録実務講習」を修了し、その後、都道府県への登録が必要になります。
この登録講習にはおよそ2〜3万円の費用がかかります。
私自身は、「宅建士として働くこと」を目的としていなかったため、登録は行っていません。あくまで不動産の知識が欲しかったからです。
この講習費用については、会社によって負担してくれる場合と自己負担になる場合があるため、事前に確認しておくと安心です。
なお、名刺やプロフィールに「宅建士」と記載したい場合には、講習修了と登録が必須になります。
そのため、「合格まで」であれば非常にコスパの良い資格ですが、「宅建士」として名乗る・表記する場合には、登録の費用や手間も考慮に入れておきたいところです。
年1回しか試験がない
宅建試験は年に1回、10月の試験しかありません。そのため試験に落ちてしまうと当然ですが、次の試験は1年後になってしまいます。
10月というと下半期が始まったばかりですので、数字についてかなり厳しく言われている時期かと思います。繁忙期などが重なっていると勉強が難しくなってしまう可能性も高いです。なるべく一発で合格できるよう、余裕をもって早いうちから勉強しておくことをオススメします。
就職や昇進で有利になるわけではない
宅建を取得したからといって、証券会社での評価が大きく上がるわけではありません。
あくまで「不動産の知識があること」は強みにはなりますが、宅建が必須の資格ではないため、就職や昇進で有利になるとは感じませんでした。
そのため、「証券会社でキャリアを築く」という点では、宅建よりもFPや証券アナリストなど、金融系の専門資格を優先的に取得した方が実務には直結しやすいと言えるでしょう。
勉強方法

宅建取りたくなってきた。でもどうやって勉強しよう…

ぜひYouTubeを活用してみてね。
yuiの宅建講座では聞き流しに特化した動画を配信していきます。そのため、忙しい証券マンなどにはもってこいの内容になっています。朝の通勤時間やスキマ時間でぜひ動画をご活用ください。
ほかにも細かい勉強方法、スケジュールの組み立て方などの動画を別チャンネルであげています。
テキスト・問題集・模試
テキスト問題集はTACがオススメです。
私は独学でこのテキストだけで合格することができました。
宅建 教科書
宅建 問題集
宅建 模試
まとめ
証券会社で働いていると、直接的に宅建士としての業務をする機会は少ないかもしれません。
しかし、不動産オーナーとの商談や、富裕層への資産提案の場面では、不動産の知識が大きな強みになることもあります。
これから宅建の勉強をしている方はぜひ参考にしてみてください。






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